2018年9月5日

平和祈念自転車レース




2005年8月6日、SATA Foundationは広島(1945年8月6日)・長崎(同8月9日)の原爆投下60周年に際し、Foundationの人道的使命を推進することを目的として、フランス・ブルゴーニュにおいて第1回平和祈念自転車レースを開催しました。幸運にも、この日は、被爆マリア像の頭部が浦上天主堂へ返還されたセレモニーが日本全国でテレビ放映された日でもありました。

第1回大会の成功には、ツール・ド・フランスで5回の優勝をおさめたMr. Bernard Hinault (ベルナール・イノー)、オランダ前首相のMr. Andreas van Agt(アンドレアス・ファン・アフト)の大きな尽力があります。そして、この大会ではじめて長崎のマリア像の話を知った参加者と協賛者は、特に、マリア像が長崎に落とされた原爆によって破壊され、灰の中からよみがえり、いま世界平和の象徴としてSATA Foundationの設立理念を支える存在であることに深い感銘を受けました。科学の濫用による戦争のエスカレートにストップを! 民間人の犠牲を無視した愚かな戦争行為にノーを! この思いによって、大会の参加者全員が一つに結束したのです。こうしてマリア像の世界平和の象徴としての国際的承認を求める運動を支持する世界中の2万人以上と足並みをそろえることになりました。

この成功に勇気づけられ、第2回大会が2006年8月5日に開催されました。500名ほどのサイクリストが参加し、ブルゴーニュ地方の毎年の一大イベントになりつつありました。自転車競技は最もよく知られたフランスの国民的スポーツで、ツール・ド・フランスがその最高峰です。フランス市民もまた、人道主義の必要性を広く訴えるため、そして互いに手を取り合い、現在と未来の世代のために世界に平和を実現しようと、情熱をこめてペダルをこぎます。第2回ラリーとラリー後のチャリティーディナーで集まった寄付金のうち、大部分がフランス・ブルターニュ地方のサン・ブリユー病院の集中治療室入室患者親族用の宿泊施設を建設することを目的としたチャリティー団体に寄付され、残りの一部がSATA Foundationの活動を支えるための資金となりました。その活動には、発展途上国の人々や武装闘争の犠牲者に医療を提供する人道支援プロジェクト、国際法秩序の定着を目指す運動が含まれます。

第3回大会は、恒例行事としての伝統を継承し、2007年8月4日に開催され、参加者の数や寄せられる協賛の規模はますます大きく成長を遂げました。このラリーの収益金はSATA Foundationのミッションにかなう活動を行っている慈善団体に寄付されました。

広島・長崎は、街も市民も原爆の犠牲者として数々の悲惨な体験をくぐり抜けてきました。2008年は、第4回平和祈念自転車レースの開催に向け、それぞれの都市の市長より、成功を祈るメッセージが寄せられました。両市長は、平和祈念サイクルロードレースを、大量破壊兵器の廃絶を目指す世界的な運動の重要な一角を占めるものとして歓迎しました(広島・長崎両市長のメッセージはこちら)。

2017年、平和祈念自転車競走はフランスのシャイイ‐スル‐アルマンソン(www.courirpourlapaix.com)で468人のサイクリストがヒロシマ(145km)、ナガサキ(105km)、トウホク(81km)、ランド(40km)の4つのサーキットに参加し、7月29日に開催されました。

https://www.youtube.com/watch?v=AXcY6b3bh5c&feature=youtu.be を参照してください。

このイベントは、Sata Foundationの使命を遂行するために使われる資金を調達しました。

2018年の平和祈念自転車競走は 2018年7月28日に開催され、Sata Foundationの後援により、チャリティーディナーが催されました。平和のシンボルとして、出席者は白い衣服を身にまとうことを要望されました。往年の名選手であるベルナール・イノー氏とフランチェスコ・モゼール氏がゲストとして歓迎されましたが、彼らは長年、非常に誠意をもってチャリティーレースに参加をしてきています。今年の主要なメッセージは、トルコやレバノンといった、他よりもシリア難民の受入れが人口比で見て極めて集中している国々の協力関係を伝えることでした。トルコからはムニール・イスカー氏、レバノンからはマロウン・トーベイ氏が出席し、それぞれの国の差し迫った現状についてプレゼンテーションがなされ、ゲストの皆様に非常に関心を持って受け止められました。

さらに、世界平和という大きな目標に加えて、地元フランスでの出来事にも目を向け、ある団体がチャリティーディナーに招かれました。それは、フランスの警察官(Gendarmes)の殉職者及びそのご家族を支援する「Etoiles Bleus」という団体です。 最近、警察官だった娘を失ったBertaut夫妻や、地元Pouilly-en-Auxoisからは、GendarmesのJacquet夫妻、Prioux夫妻、Lasalle夫妻が特別ゲストとして、Etoiles Bleusを代表してチャリティーディナーに招待されました。チャリティーディナーの間、Etoiles Bleusのために2,000ユーロが寄附されました。

このイベントがきっかけとなり、世界各国で平和を祈念する自転車競走が行われています。日本においては、2009年、第3回明治神宮外苑学生自転車クリテリウム大会が行われ、SATA Foundationは寄付を行いました。2009年に続き2010年も、SATA Foundationはこれが伝統として受け継がれますます盛んになることを願い、日本学生自転車協議連盟に対して、再度、寄付を行いました。

平和祈念自転車レースの精神を受け継ぐためにどうぞご協力ください!

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Hinault(イノー)夫妻

2018年のチャリティーディナー







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