Sata Foundation 2018年度 年次報告

I.寄付

2018年度、Sata Foundationは以下の寄付を実施しました。

(1) バンヤンホームファウンデーション

HIV/AIDSに感染した子どもたちのためのBan Rom Sai Children's Home(バーンロムサイ子どもホーム)を運営するバンヤンホームファウンデーション (BHF)は、日本の名取美和さんによって設立されました。[注1]

2018年にSATA Foundationは、2007年から継続しているバーンロムサイへの寄付を実施しました。2018年の寄付は、年間を通じて実施された以下のプロジェクト支援のために行われました。

  • バーンロムサイの子どもたちと地域の子どもたちに、SATA Foundationからの基金による図書館や教材を使って、読み書きや、重要な教科についての基本的なことがらを一緒に学んでもらう(毎月の参加者は50名)
  • バレーボールやサッカーをする子どもたちのトレーニングと、子どもたちや地域に暮らす人々が参加するこれらのスポーツの大会(20名から40名の参加者)

上記のバーンロムサイのプロジェクトは、経済的な理由からバーンロムサイがほかの財源から寄付を受けることが困難だった時には、SATA foudationからの寄付に100パーセント頼っていました。

ここ数年にわたるSATA Foundationの寄付を通じて、バーンロムサイの子どもたちは、暮らしている地域社会に順調に受け入れられ、同化することに成功しました。例えば、何人かの子どもたちは、無償で高校や職業訓練校で学べる特別割当枠に選ばれました。かつてバーンロムサイで暮らしていた子どもたちの中には、現在フルタイムで働いていたり、タイ北部のチェンマイ州やチェンライ州周辺の大学で学んでいたりする子もいます。



(2) その他

過去にSATA Foundationは、数多くの慈善団体に対して、定期的に、時には毎年寄付を行ってきました。幸いなことにこれらの慈善団体は、自力での国際的な資金調達ができるようになっており、SATA Foundationのようなささやかな慈善団体からの寄付に依存する必要はもうありません。 SATA Foundationでは、SATA Foundationの設立理念に適った、価値のある慈善事業に寄付することを常に期待していますが、2018年にはこの目的に該当する事業はありませんでした。



(3)アジアにおける国際法整備(DILA)財団

SATA Foundationは、40歳以下のアジアの国際法研究者による、8,000から14,000語で書かれた、国際法に関する最も優れた論文に対し、毎年2,000米ドル相当の賞を授与することにより、アジアにおける国際法の促進を続けています。受賞論文は、アジアにおける国際法整備(DILA)財団[注2]の後援により『Asian Yearbook of International Law (国際法年鑑)』に掲載されます。この『Asian Yearbook』は、世界平和と国際秩序とを支える国際法に関するアジアの視点について世界に発信するものです。この賞は2011年まで 「SATA 賞」 と呼ばれ、その後佐多氏の提唱により「DILA賞」に改められました。そしてSATA Foundationの設立理念の一部である「あらゆる文化、宗教、信条を持つ人々の間における平和の価値と普遍的人権の尊重に対する理解」を促進する一助となっています。
なお、『Asian Yearbook of International Law』の発行の遅れにより、DILA賞の受賞者が公表された年は、賞の受賞者に対して実際に支払われる年とは一致していません。2017年のSATA Foundationからの寄付は、2013年のDILA賞と2014年のDILA賞に充当されました。DILAは、今回の募集に対する、論文の提出期限を2018年3月1日に定めています。[注3]現時点でSATA Foundationは、受賞者の通知を受けていません。そのため、2018年のDILA賞に対する寄付は行いませんでした。



II. 長崎のマリア像と世界平和

(1)2018年平和祈念自転車レース

2005年8月、長崎への原爆投下60周年を記念して、浦上天主堂に被爆マリア像が返還され、マリア像に関わるSATA Foundationの目的は大部分が達成されました。SATA Foundationは、被爆マリア像を主な活動の力として、世界平和のための運動を続けていきます。
2005年にSATA Foundationは、1945年8月6日の広島および同年8月9日の長崎の原爆投下60周年に際し、SATA Foundationの人道的使命を推進することを目的として、2005年8月6日にフランスで開催された第1回平和祈念自転車レースを後援しました。この第1回レースは大成功を収め、その後毎年開催されることになりました。
広島と長崎への原爆投下を記念する、2018年の平和祈念自転車レースは、7月28日にフランスのシャイイ=シュル=アルマンソン(www.courirpourlapaix.com)で開催され、広島(145km)、長崎(105km)、東北(81km)、ランド(40km)の4つのサーキットに約400人が参加することになっています。
レースの収益金は、SATA Foundationのミッションのために活用されます。
2019年の平和祈念自転車レースは7月27日土曜日に開催されます。



(2)難民の窮状に対する意識を高めるためのディナー

2018年7月28日の夜、SATA Foundationの後援により、平和祈念自転車レースの主要なスポンサーと参加者が出席するディナーが開催されました。ディナーの目的の一つは、大部分のシリア難民を受け入れている国々の連帯を示すことにあります。特にトルコやレバノンは、人口1人当たりのシリア難民の集中度が特に高くなっています。トルコからはムニール・イスカー氏、レバノンからはマロウン・トーベイ氏が出席し、それぞれの国の差し迫った現状についてプレゼンテーションを行い、ゲストの皆様からは非常に関心を持って受け止められました。このイベントは、難民の窮状に対するフランスの一般市民の意識向上の一助になるとともに、難民など、ヨーロッパに広がり始めた亡命希望者を敵視する傾向を和らげることに貢献しています。そして、SATA Foundationの人道的目的である、より人道的な良い世界を築くために、特に、国を荒廃させ、人々が難民になる戦争の防止と終結、そして広く認められている人権、今回は難民の権利の尊重をはじめとする、平和の重要性に対する人々の理解の向上を実現しました。



(3)地域のための募金活動

SATA Foundationは、2018年7月28日に開催されたディナーで、フランスの殉職警察官とそのご家族を支援するL'Association Etoiles Bleues の現地支部に対して2,000ユーロの寄付も行いました。これはSATA Foundationの人道的使命の一環でもあります。



注釈
1. バーンロムサイの所在地は、23/1 Moo 4 Tambon Namprae, Ampur Hangdong, Chiangmai Province, Thailand 50230: http://www.banromsai.org
2. http://www.dila-korea.org/dila/
3. http://www.dila-korea.org/dila/introduce_02.html
4. http://www.associationetoilesbleues.fr/



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