Sata Foundation 2020年度年次報告

I. 他の財団への支援

(1)ヒューマンライツアットシー(https://www.humanrightsatsea.org/

2020年12月、Sata Foundationは、海上で危険にさらされている人々の保護に取り組む慈善団体ヒューマンライツアットシーへの寄付を実施しました。ヒューマンライツアットシーではいくつものプロジェクトを行っていますが、今回の寄付は、世界的に大きな問題となっている、地中海を航行する安全性を欠いた船の上で深刻な危険にさらされている亡命希望者や難民を支援する目的で使われることになっています。


(2) その他の寄付の可能性

Sata Foundationは、その他の寄付を実施する可能性を検討しました。しかし、COVID-19パンデミック(世界的大流行)により連絡手段が限られていたため、再三にわたり努力いたしましたが、Sata Foundationからの寄付が当団体の設立理念に沿って使用されるかについて確認することができませんでした。また、COVID-19パンデミック対策のための寄付や、すでに十分な資金を持つ慈善団体から寄付を要請されたケースもありましたが、これらはいずれも当団体の設立理念に適ったものではないか、私どもの限られた財源を超えるものでした。



II. 長崎のマリア像と世界平和

2020年平和祈念自転車レース

2005年以来、Sata Foundationは、広島及び長崎の原爆投下日(1945年8月6日及び9日)を追悼し、フランスのシャイイ・シュル・アルマンソンで開催される “平和祈念”自転車レースを後援しています。このレースは、核兵器の使用に起因する人的被害のみならず、科学的知識が破壊兵器としてではなく、人の健康や福祉に用いられることを確保する必要性についての社会の認識を呼びかけてきました。平和祈念自転車レースには毎回数百人のサイクリストが参加し、このイベントの参加費用はSata Foundationの資金となります。
2020年7月25日土曜日に予定されていた平和祈念自転車レースは、残念ながらCOVID-19パンデミックのため中止となりましたが、2021年の平和祈念自転車レースは7月31日に無事開催されました。



III. 世界平和と人権の支持

(1) サイバー・デュー・ディリジェンス

Sata FoundationのExecutive Directorは、オックスフォード大学のサイバー・デュー・ディリジェンス・プロジェクト(https://www.elac.ox.ac.uk/cyber-due-diligence#/)に貢献したリソースパーソンの一人です。
デュー・ディリジェンスは、行った者が誰であるかに関わらず、自国の領域で発生するさまざまなサイバー被害を防止、阻止、救済できなかった場合の責任をその国に負わせるための有望な手段と特徴付けられます。サイバー空間における悪意のある活動は過去数年間で急増し、これまで以上に、国の安全保障やその他の重要な利益に対するリスクをもたらしています。このような活動に対して特に脆弱なのは、発電所、上下水道、医療施設、銀行などの重要なインフラストラクチャーです。


(2) 人権の促進

Executive Directorは、360ページに及ぶ『International Human Rights Law and Diplomacy』(Edward Elgar Publishing 2020、仮訳『国際人権法と外交』)を出版しました。(https://www.e-elgar.com/shop/gbp/international-human-rights-law-and-diplomacy-9781839102189.html
また、2020年11月5日には、このトピックに関するオンライン講演をオックスフォード大学で開催しました。(https://www.law.ox.ac.uk/events/international-human-rights-law-diplomacy




このウィンドウを閉じる