2006年以降の活動について SATA Foundationは範囲を限定することなく※1、様々な人道支援活動を促進し、同時に各プログラムに割り当てる予算を柔軟に活用していきます。 SATA Foundation人道支援活動 Ⅰ.医療支援プロジェクト SATA Foundationは引き続き、発展途上国の人々に医療を提供する活動を拡大する方向で努力します。 (1)SATA Foundationはネパールの恵まれない人々のためのシェチェン・クリニックに対し例年の寄付を継続します。 (2)策定計画1 タイ事業者開発フォーラム(TIDF)との義肢プロジェクト SATA FoundationはTIDFの義肢製作ワークショップに対し、100%の財政援助を行いました。これは地雷の敷設地帯を抱える開発途上国の人々を対象に、母国の犠牲者のために義肢を製作する訓練を行うものです※2。ワークショップは2004年2月15−18日に6カ国より16名の参加者を迎えてタイで行われました(参加国:カンボジア、ラオス、ミャンマー、ネパール、スリランカ、タイの地雷埋設地域)。他に、Cooperative Orthotic and Prosthetic Enterprise (COPE)※3、ネパール障害者協会、緊急難民援助カトリック事務局(COERR)、アメリカベトナム復員銀人協会などのNGOの参加がありました。トレーニング参加者の宗教的背景は多岐にわたり、仏教徒、キリスト教徒、ヒンドゥー教徒が参加しました。遺憾ながら西アフリカ、シオラレオネ政府が指名した2名がバンコクに来ることができませんでしたが、もしこれが実現していれば、アフリカからのイスラム教徒の参加者を迎えていたことになります。 SATA FoundationおよびTIDFは、既にトレーニングを受けた訓練生を援助し、それぞれの母国でトレーナーとして訓練を実施していくことにより活動の裾野を広げるほか、義肢が手に入りにくい僻地での活動を推進することを計画しています。 日本、米国、カナダ、ノルウェー、オーストラリア及びEU諸国政府はアジアにおける地雷の犠牲者救済に向けて、財政支援を行う意思を示しています。SATA Foundationは地雷犠牲者のリハビリ活動を支援するため、各国政府の助成金を求めていきます。 なお、長期的展望として、TIDFは国連開発計画(UNDP)に対し、このプロジェクトの継続のために財政援助を行うよう働きかける必要があることを示唆しています。 (3)計画2 スラム改造のノウハウと技術移転 TIDFはゴミを堆肥やバイオ燃料に変えることで、スラム地区を清掃する新技術を開発しました。SATA FoundationはTIDFのパートナーとして、伝染病等の広まりやすい地域の衛生状態を改善するため、協力の方策を探っていきます。 Ⅱ.SATA Foundationは次の事業を行うことにより、アジアにおける法律の国際規範を普及する役割を強化します。 (a)アジア国際法協会の設立援助、(b)特にアジアの視点による国際法分野の研究や分析の推進、アジアにおける国際法の研究及び知識の普及に努め、アジアに関連する国際法の諸問題に積極的に取り組む専門家ぷ及び専門機関との連携・協力を進めることにより、アジア国際法開発基金(DILA)の活動をサポートすること。 佐多国際法賞は国際法に関する優れた論文を発表したアジア国籍の研究者(居住地不問)に対してDILAにより毎年贈られる賞です。同賞は将来、アジアにおける国際法秩序において重要な役割を果たすアジア人国際法曹家にとっての登竜門となる賞です。 その他の活動(個別に対応) Ⅰ. 長崎のマリア像 長崎原爆投下60周年に、マリア像が浦上天主堂に戻ったため、SATA Foundationの長崎のマリア像に関する活動の目的はほぼ完遂されました。 SATA Foundationは長崎のマリア像を中心として、「科学は生かすためにあり、殺すためにあらず」をスローガンに、今後も科学の平和利用を通じた世界平和を訴えていきます。 Ⅱ. 資金調達 SATA Foundationは個人、法人を問わずご寄付を歓迎します。 以下にあげるのはSATA Foundationが計画している募金活動です。
※1 貧困にあえぐ人々の窮状を世界に明らかにし、募金や支援活動を媒介することによって人道支援活動を推進。また、他の団体と活動が重ならないよう連携を行う。 ※2 TIDFの製作による特注義肢は1本につき135米ドル。義足は2.5米ドル。しかし、義肢の輸送費が1回につき100から500米ドルかかるため、義足・義肢を必要とする国で製作の訓練ができる人員を養成するほうが、義肢を輸送するよりも経済的である。 ※3 POWER(英国を拠点とするNGO)、ラオス健康省、ワールド・ビジョン(NGO)との連携。 このウィンドウを閉じる |