シェチェン診療所 過去、何年にもわたりSATA Foundationはネパールの貧困層のためのシェチェン診療所の援助を行ってきました。 以下は、診療所の運営者による情報と診療所のホームページからの抜粋です。http://karuna-shechen.org/ ネパールのインフラ整備はほとんど進んでおらず、医療サービスを提供することは事実上不可能です。過去10年で、毛沢東主義の反政府勢力が既に崩壊寸前の国内インフラを破壊し、貧困が蔓延しています。国の唯一の産業である観光業が不振となり、地方の村々から比較的安全な首都、カトマンズへ人々が流入がとまりません。その結果、首都は人口過密状態となり伝染病の発生が心配されています。政府にはこの事態を緩和するプログラムは皆無であり、シェチェン診療所のような個人の人道援助が不可欠です。 シェチェン診療所はネパールの首都、カトマンズ近郊の人口密集地域であるバウダナトに2000年10月、開設されました。診療所は患者の宗教、民族、政治的信条を問わず、難民や山岳民族を含む一大コミュニティに対し、質の高い医療を提供しています。医療サービスはコストスライド制で、非常に貧しい患者には全ての医療行為、医薬品が無料で提供されます。診療所では月に3500人を超す患者が受診します。 診療所には、内科、薬局、分析ラボ、結核(D.O.T.)クリニック、整形外科、産科、HIV、エイズ患者とその家族のためのカウンセリング、ホメオパシー、チベット伝統医療、チベット伝統薬工場、鍼療法、歯科、歯科ラボがあります。 このようにシェチェン診療所では様々な治療方法がとられています。逆症療法と歯科に加え、伝統的なチベット医学やホメオパシー、鍼療法等の代替療法が取入れられています。医療スタッフは、4名のネパール人医師、チベット医学の専門家1名、産婦人科医1名、ネパール人のホメオパシー医師1名、熟練した看護師数名、ラボ技師が常駐し、さらに医師やセラピストが外国から派遣されてきています。 血液、尿、糞便の分析、HIV無料検査用のラボの他、薬局と結核用クリニックがあります。間もなく小型手術室、エイズクリニック、ホスピスの建物が新設される予定です。 診療所の経費はSATA Foundationをはじめとする、個人や組織による寄付で賄われています。 家族計画センター ネパールでは徹底した家族計画が急務です。ネパールの人口は過去40年で3倍となり、危機的状況を迎えています。出産時の母子の死亡率、1歳までの子供の死亡率は世界第2位です。そのため、家族の健康教育はシェチェン診療所の懸案事項の一つです。家族計画・産婦人科センターはシェチェン診療所の一角を占め、月に300-350名の患者を治療し、そのうちの75%が再診を受けています。施設が拡張されれば、1ヶ月の患者数は800名に増加すると見込まれています。センターでは特に貧しい女性を対象に、専門的な相談を受け付けています。このようなサービスはネパールの貧困層には全く受けられないものです。このサービスでは避妊法、女性に対する虐待、子供の世話や栄養不良、性感染症、HIVに関するカウンセリングも行っています。 歯科クリニック 歯科クリニックでは、最新の装置が導入され、熟練した歯科医師によって他では受けられない歯科治療を行っています。歯科医師は2名、他にアシスタントと歯工技士が働いています。また、ボランティアとして、外国からの歯科医が一定期間、診療を行っています。 インド インド、ビハール県はインドで最も貧しく、県の辺境地域で極貧生活を営む人々の多くは医療を受けることができません。シェチェン診療所ではこの地域で移動診療所を運営し、ヒンドゥー教徒、仏教徒、不可触民のコミュニティに医療の手を差し伸べています。 移動診療所はボドガヤに本部を置き、その場での分析が可能な単純なラボを設備しています。診療車両はビハールの郊外で停車を繰り返し、医療サービスを提供しています。多くの乳幼児や小児患者は移動診療所で治療を行い、衰弱や貧困のために移動が不可能な患者も受診が可能です。医療スタッフは衛生や病気予防について指導を行います。永続的な医療施設を建設する計画も進行中です。 シェチェン診療所は期間の長短を問わず、診療所で勤務して頂ける医師、看護師等、医療専門ボランティアを募集しています。また運営費、医薬品、資材等のご寄付を緊急にお願いしております。ご賛同くださる方はsmk@mos.com.npまたはshechen@sprynet.comにご連絡ください。 このウィンドウを閉じる |